『あなたっ……源っ……どうしてっ!!』
旦那さんと、源先輩を亡くしたお母さんは、独りになってしまったんだ。
だから……あんなに深い『悲しみ』と『絶望』を感じたんだね。
『私が、いけなかったの……っ』
お母さんは、この世界で一番愛した、大切な存在を2人も失ってしまった。
『お願いっ……私が死ぬわ、だから返してっ!!返して……っ』
……返して。
その亡骸にすがる姿に、私は涙が溢れてしょうがない。
どうして、世界はこんなに残酷なの。
神様なんて、世界にはいないんじゃないかと思うほどに。
ふと、頬に温かい温もりを感じた。
それは、私の目尻から頬を撫でるように触れる。
「ん……っ」
そっと目を開けると、ホッとしたような蒼大先輩と目があった。
「良かった!!目が覚めたんだな、静月!!」
「………っ」
瞬きをすると、頬に、涙が伝って流れ落ちていく。
そんな私を、蒼大先輩は心配そうに見つめた。


