「静月、それってどういう……」


「あっ、えーと、好きって気持ちが秋乃先輩を支えてくれたらいいなーって、思って」


慌てて取り繕うと、蒼大先輩は納得したように頷いた。


「そうだな、秋乃の事、俺たちも支えてやろうな」


どうやら、誤魔化せたみたい。

でも、まさか蒼大先輩を好きになってしまったなんて…。

失ったら、私は生きていけるのかな。


秋乃先輩みたいに、失ってもなお、前を向いていける?


自分でそう励ましたのに、自分の事となると、不安でたまらなくなる。


「俺は……きっと耐えられない。好きな女の子が消えた後、一人で生きていくなんて……」


そう言った蒼大先輩が、私の顔を見つめてくる

その視線から目をそらせなかった。


どうか、私と蒼大先輩の生きる道が、交わっていますように…。

強く、心に願うのだった。