「生きてさえいれば、いつか、梶先輩の事を見てくれる人がいます!!」


「っ………生きてるのが、辛いんだよ……なのに、生きてさえいればいつか、なんて…っ」


梶先輩は、声を震わせる、その瞳は絶望しか映していなかった。


そして、ポタリと、涙を流した。


「源には、もうその"いつか"が来ないんだよ!!簡単に捨てるな、源の分までちゃんと生きて償え!!」


梶先輩を地面におさえつけている蒼大先輩も、涙を流している。


その涙は、ポタポタと梶先輩の頬に落ちていった。


「お、俺は……茂木に、なんて事を……っ」


梶先輩は、ただ流れる涙で、青空を見上げる。


「償い……きれねぇよっ……一生かけても、足りねぇっ!!俺は、どうすればいいんだっ」


「お前が傷つけた人間を、救え」


「傷つけた、人間……」


「水瀬 秋乃、秋乃は自分を今も責めてる。お前は、生きてやらなきゃならない事がたくさんあるだろ!!」


蒼大先輩は、迷い戸惑う梶先輩を律した。