「源先輩じゃなくて、源先輩のお父さんが飲酒運転で事故を起こしたって……梶先輩は、分かってたはずです」
「っ!!そうなのか、静月!」
「はい、源先輩はその場にいたんですけど、事故とは無関係です」
「っ……ありがとな、本当に……静月のおかげで、源が人殺しじゃないって、分かったんだ」
私の言葉に、蒼大が安堵したのが分かった。
すると、梶先輩が「チッ」と舌打ちして、私を睨み付けてきた。
「………どこに、証拠あんだよ??俺は、何も知らな…」
「俺が……人殺しになる、か」
「っ!?」
私の一言に、梶先輩が目を肩をビクッと震わせた。
「先輩は、復讐のつもりかって…俺が人殺しだって、俺を恨んでるかって……言いましたよね」
「……っどうして、お前がそんな事知って……」
「…梶先輩は、後悔してるんじゃないですか?源先輩が人殺しじゃないって、分かってたから……」
「黙れ!!」
突然大きな声で怒鳴られて、ビクッと体が震えた。
そんな私を庇うように、蒼大先輩が背中に庇ってくれる。


