記憶の中で生きる君へ、この空に誓う




『離してくれ!!』


『君、死ぬつもりなのか!?』


『親父っ……ううっ、俺のせいだ……俺のっ!!』


暴れていた源先輩は、ついに力尽きたように、その場に崩れ落ちた。


そして、コンクリートについた手の甲に、涙がポタポタと落ちているのが見えた。


それに、ズキッと心臓が抉られるような痛みを感じる。

辛い……。

これは、源先輩の感情でもあり、今の私の感情でもある。


源……先輩っ……。

泣き崩れる源先輩の傍に、私も座り込んだ。

源先輩の瞳には、燃え盛る炎の赤色が反射していた。