横断歩道の白線についたタイヤ痕も消え、そこには、先程までいなかった、通行人がワラワラと歩いていた。
私は立ち上がり、周りを見渡した。
すると、近くで『キャアーッ』という悲鳴が聞こえたかと思うと、キキーーッと、スリップ音が鳴り響く。
そして迫る、大きな影。
顔を上げると、トラックが目の前に迫っていた。
わっ………!!
咄嗟に目をギュッと瞑る。
トラックは私をすり抜け、ドガーーンッ!!と言う音と共に、目の前の電柱にぶつかり、止まった。
『怪我人はいないかー!?』
『ちょっと、トラック燃えてるじゃないっ!!』
『離れろー!!』
たくさんの声が聞こえる。
燃え盛るトラックの中には、中年の男性が頭から血を流しているのが、見えた。


