大通りの横断歩道の前に行くと、噂の通り、夕暮れに照らされた梶 航平の姿があった。
どうして、ここに来るんだろう。
何も無い、ただの道路を見つめている梶 航平の瞳は、何も映していないように思えた。
「梶、話があるんだ」
蒼大先輩の声に、梶 航平はゆっくりと振り返る。
その瞳は、虚で、本当にあの梶 航平なのかの疑うほどに何も感じない。
覇気が無いし、壊れた人形みたい……。
「……なんだ、お前等か……」
ードクンッ
「っ……」
梶 航平の心が、明らかに『落胆』したのが分かった。
なら、誰を待っていたんだろう……。
不思議に思っていると、「まどろっこしいのは苦手だから、単刀直入に言わせてもらう」と蒼大先輩が話を進めていた。


