「静月、源が人殺しなんてするわけないんだ。それに、あんなに想い合ってた秋乃が源を殺すなんて、ありえない」
「蒼大先輩の信じる2人が、そんな事するはずないです」
なんだか、出口の見えない迷路の中にいるみたい。
真実に触れたと思ったら、遠ざかる……人の心は複雑だな。
言葉の裏の意味や、嘘にも優しさがあったり……。
「まずは、どうするかな……」
「そうですね……」
私たちは、少し落ち着くと、屋上でこれからの事を話し合う。
隣に座る蒼大先輩の言う通り、2人がそんな事するようには思えない。
「なんだか……大事な事を、見落としてる気がします」
「大事な事?」
そう、大事な事……。
何でだろう、今まで見てきた記憶の中にたびたび聞かれる、『人殺し』の単語。
誰が、誰を殺したというの?
源先輩が自殺した事にきっと関係のある事だ。
それに、源先輩は梶 航平に、『君も人殺しになる』って言った。
それって、どういう意味だろう……。


