すると、おばあちゃんと蒼大先輩の話が聞こえてきた。
「静月は……不思議な子だろう?」
「え……?」
おばあちゃん、私の話をしてる?
咄嗟に、台所の壁の裏に隠れ、2人の話を盗み聞く。
「静月は、蒼大くんから見て、どんな子に見える?」
「……静月さんのおばあさんにも、きっと俺の嘘は見抜かれてしまうと思うので、正直に言います」
ードクンッ
蒼大先輩、何を言うんだろう……。
それが怖くて、私は胸を抑える。
「静月さんは、なんというか……危ういんです、見てて」
「そうだね……あの子は、自分の価値が見つけられてないからね」
「自分を蔑ろにしすぎてて、もどかしいっつーか。静月さんは、優しくて良い子なのにそれに気づいて無いんです!!」
ーえ……?
蒼大先輩の言葉に、胸が熱くなる。


