記憶の中で生きる君へ、この空に誓う



「俺がな、嬉しかったのは……静月が笑ったからだよ」


「え、私が笑ったから……ですか?」


首を傾げると、また蒼大先輩が私の頭をポンポンッと撫でる。

蒼大先輩……やっぱり、私の頭撫でるの、癖になってる?


「静月、悲しそうな顔ばっかしてたからな、そんな風に無防備に笑ってくれたのが、嬉しかった」


「蒼大先輩……」


「静月、静月が困ってたら、俺を頼るんだぞ?俺は、静月が呼んだら、いつだって駆けつけるからな」


「っ………はい、ありがとうございます」


嬉しくて、泣きそうになると、蒼大先輩はそれに気づいたのか、何も言わずにまた頭を撫でてくれた。


私も、この人の為ならどんな時でも駆けつけよう、そう心に決めた。