私はもう一度その場に泣き崩れた。もう、自制心を保つことでさえ、出来なかった。

そんな…渚……

渚……

なんで……なんでよ…

私たち…両思いだったの………

結局…何も……何も伝えられなかった……

嫌だよ…渚……もっと、渚と一緒にいたかった……もっと、ちゃんと話したかった………

ちゃんと…思いを伝えたかった……

伝えたい…

渚に… “好き” って…

渚…渚…渚…

「渚!!」

私は無意識のうちに窓に向かって走り出していた。

渚に…思いを伝えないと。

渚…待っててね。

私が渚のところに行こうとすると突然誰かに後ろから掴まれた。

「ちょっと!!何やってんの!?」

「やめて!!離して!!!!!」

誰だと思い後ろを見ると思いがけない人だった。