「これ、探してんの?」


「え?」

誰も居ないはずなのに……

そう思って後ろを向いて声の主を確かめる

と……


そこにはさっきまで私が探していた音楽の

課題の用紙をもって立っている少年がい

た。


あれ…………この人見たことある。

ええっと……

上履きのゴムの色が緑ってことは同じ学年

だよね?……って、この人同じクラスじゃ

ん。


名前は……ええっと…………及嵜……

あ!及嵜 享(おいさき とおる)君!

及嵜君って確か……


「青島?大丈夫 ?」

いつまでも話さない私を心配してか、及嵜

君はそう声をかけてくてた。