「おいっおめぇらっ!」


「お、始まったね。そろそろか。」


「今から光輝が話して、暴走始めんだ。今は総長としての光輝の顔だ。」


「暴走を始めるっ!全員思いっきり暴走しろっ!!!!!!」


「おーーーーーーーーーっ!!!」


「腕がなりますね。」


「しゃっ!行くかっ!」


みんな楽しそう。
瞳が輝いている。

私は今ああいう瞳になっているだろうか?


「秋っ!乗れ。」


「あ、うん。」


乗れって言われてもバイク乗ったことないし...
なんか高いし...


「乗れねーのか?
ったくしかたねぇな。」


そういってヒョイと持ち上げてバイクに乗せる。


「ど、どうもありがとう。」


「いいってことよ。ちゃんと捕まっとけよ?」


「う、うん!」


「おい。その女なんで後ろ乗せてんの?」


「あ?」


「連れてくのか?」


「あぁ。日向、文句は後で聞く。暴走しようぜ。」


日「チッ...わかった」


「...っ!!!」


今、睨まれた?


「気にすんな。アイツ昔のトラウマがあって女が嫌いなんだ。」


「そっか...」


トラウマってどうしたの?


普通の人だったらそう聞くだろう。

だけど私は聞かない。

だって自分のこと言えないし...

それに、聞いたところで教えてくれないだろう。


「行くぞ。」


そう言われたと同時に大きな音を立てて動き出した。