side:靖友 殴られた…俺が…。 誰も恐がって近寄らない俺を殴った奴が居た。 こんなのはじめてだ。 闇より深い灰色の瞳が俺を見つめてた。 一瞬で虜になった。 “欲しい”って思った。 「若っ!大丈夫ですか!?」 幼い頃からずっと側に居る八雲が駆け寄ってきた。 「あぁ。大丈夫だ」 俺は八雲の肩を借りて立ち上がった。