小さい頃にね
怖い経験をしたことがあるの

王子様が助けてくれた




(バサッ)



「はっ、はぁはぁ…またあのときの夢」



わたしは定期的に夢を見る
小さい頃の夢、トラウマ、

そんな日は決まって寝坊する


「…急がなきゃ」



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「おはようございます」

「おはよー、真城?髪跳ねてる(笑)」

「ちょっと寝坊しちゃって」

「珍しいね、体調でも悪い?」

「あ、佐倉さん!
体調はなんとも無いです!
超元気です」


「そっか、ならいいけど…
こないだのこと気にしてるかなって
あの日は本当にごめんね?」

「もう全然!気にしてませんよ、
逆に吐いて迷惑かけて本当に
すいませんでした…」

「いやいや、それは全然大丈夫だけ」

「じゃあおあいこってことで(ニコッ」

「あ、う、うん////
じゃあ俺営業行ってくるわ」 

「はい!気をつけて」



どたどたと走って出て行った



「わかりやすいな〜佐倉も(笑)」

「え?何が?」

「なんでもないよ」

「?変な菜々ちゃん」