『かなり些細なことが原因ですが、主人公の恥ずかしがる姿を見たい気持ちでお仕置きを強引に進める男子。これがまた格好いいんですよ!』
「あ、もうこの人ダメだ」
「ん?何が?」
ついに本性を表した女芸能人に思わず溜息をついてしまった。それに気づいて私の方に視線を向けてくる頭蓋さん。
どうやらスマホ遊びは気が済んだようで、食器を片付けきちんと拭いたテーブルに置いている。
「今テレビでお仕置きについて語ってる芸能人がいたんです」
「恐ろしい趣味だね……!」
「あ、いや、なんか勘違いしてませんか?」
とりあえず番組内容を簡単に説明して、それこそ恐ろしい頭蓋さんの誤解を解いた。
「お仕置きの内容としては、とにかく変なとこ触ったり一緒にお風呂入ったり様々だそうで。」
「……綾、それ言ってて平気なの?」
「は?」
顔を赤らめて口元に手を当てる頭蓋さんはなかなか気に障る。
「えー、俺ならどんなお仕置きしようかなー綾に」
「やめてウザいです。そうですねー、頭蓋さんには上半身裸で歌舞伎町とか歩いてほしい」
「え、上半身裸?今ここでやってあげてもいいけど綾大胆、」
「は?」
とりあえずいつも通り、はたくために距離を詰めた。
