皿は先にキッチンに持っていき、床にある服を洗濯物にだすと風呂に入る。
今日のところは急がないといけないので早めにあがった。
「……さて、6時か」
昨日のカレーが入っている鍋を持って部屋を出た。
カレーに入っていたじゃがいもやにんじんを使って肉巻を作る。きっと味がきいているはず。
他は卵焼きとウインナー、ほうれん草の胡麻和えなどなど。
時刻は6時15分。まあまあの時間だ。
「……よし。これであとはいつも通り頭蓋さんを起こして、朝食作って弁当渡せば終わり、ね」
気合を入れるようにこれからの段取りを口にして、頭蓋さんの部屋へ戻った。
もう今更なのでインターフォンは鳴らさずに部屋に入ると、弁当はキッチンに置いて寝室へ向かった。
「……あれ?おはようございます」
そこで見たのは、いつもとは違いベッドで上半身を起こしている頭蓋さん。裸姿は見ないようにしながら挨拶をする。
すると寝ぼけ眼の彼は目を擦って小さく頷いた。なんだこれ、凄く可愛い。
……いやいや何を考えてるんだ、昨日私を襲った男だぞ。
「朝ご飯作ってきますね」
うん、と頭蓋さんがふにゃりと笑ったのを見届けてキッチンへ向かった。
