篠原さんにご飯を食べさせたいと思った。

余り頻繁ではマズイだろうと待ち、そろそろ連絡でも、とメールする。

『明日、一緒にご飯でもいかがですか?』

何を作ろうかと考えながら待つと、一時間程で返信があった。

『有りがたいのですが、風邪をひいてしまったようなので、うつすといけないので又の機会にお願いします。とても残念です。』


風邪………。
熱はあるのかな?
ご飯は食べたのかな?
薬は飲んだのかな?

一人暮らしだから看病してくれる人は多分、いないと思う。


彼女がいないとはハッキリ聞いてないが、独りで寝込んでいる可能性が高いと思う。


そう、想像すると迷惑だろうかと考えるのを止め、行動に移す事にした。


とりあえず、スポーツドリンクと体がツラくても食べれそうな物を買う。

あらかじめメールで伝えると、遠慮して断られてしまいそうなので、仕事終わりに突然彼の部屋のインターホンを鳴らした。


………………………………………。

出ない。

又、鳴らす。

………………………。音沙汰が無い。

眠っているのだろうか。

寝込んで動けない程なのだろうか。

それとも、病院にでも行った?


まさか、入院した?

まさか、まさか、倒れて助けも呼べず、困っているのかも?!!!

グルグルと考えながら又、インターホンを鳴らす。


これでダメなら電話して、繋がらないようなら又、30分位で出直してみようか。

色々考えていると、中から音がしてドアが開いた。