俺は彼女の言葉に固まってしまった。
付き合うと言う事だろうか?

俺は誘われているのか?
それとも試されているのか?
恋人になろうと言う事だろうか?
それとも、ただの友達なのだろうか?

どう、受け止めれば良いのか分からず、無言の時間が続く。

必然、彼女と見つめ合ってしまう。

ヤバイ、この空気はヤバイ。
このまま続くと俺は、彼女の事を抱き寄せてしまいそうだ。
ゴクリとツバを呑み込む音がやけに大きく響いた気がした。

「あっと、と、友達、なのかな?」

「え、あ、はい、もし、ご迷惑でなければ………」

俺はこの時、恋人として?って言わなかった事を後悔したが、後の祭だった。

とにかく一歩前進した。
知り合いになり、部屋で食事する位の仲にはなれたのだ。

まだ、今日会ったばかりみたいなものだ。
ゆっくり、親交を深めて行こう。