葉山〜



「なぁ、親父!
いつまで日本にいるんだよ!」





さっさと帰ってくれないか?






「何言ってる!
静奈の婚約を破棄された上に、ヨーロッパに立ったなんてまだ信じられるか…!」








心次と静奈の婚約を破棄された事を聞きつけ、日本に帰って来たらしい…。







くだらない…。









「俺は部屋に戻る…!」







ガチャ〜








「待て、勇!
お前にも話がある…!」








やっぱり…!









「俺は婚約なんかしないから!」







多分、話は婚約者の事だと思う…。







「勇!
何言ってる…。」





「俺は付き合う奴は自分で決める」





親の言いなりなんかなるか…!











「ダメだ!
もう相手の方にも話はつけてるんだ…!」




ハァ〜!






「何勝手に決めてるんだよ!
俺は…!」





「俺はなんだ…?
まさか勇!もう付き合ってる奴がいるとかじゃないだろうな?」





ギグ…。







「居てたら、どうって言うんだよ…!」






何処まで親父は言いなりにならないといけないんだよ…。





「別れろ!
いいな!」





付き合ってらんね〜!





ガチャ〜







「お兄ちゃんも大変ね…!」




静奈…!






「お前も呼ばれたのか?」





「う…うん!
心次との婚約を破棄したからさ、お父さんカンカンだし…!」





機嫌直しって事…!






「この事お母様は知ってるんかよ?」





俺の母と親父は俺が中学上がると同時に離婚…。




「さぁー?
新しいお父さんと喧嘩ばっかりしてお母さんたまーにしか帰って来ないから!」






お母様には新しい人を見つけて再婚したらしい…。






「ふーん。
それで、家に出入りしてたのか?」





赤くなってる…。





「別に…。」




コンコン〜





「お父様!
静奈です!」





「入れ!」






静奈も大変だな…!







「勇さん!
お父さんと話は終わったの?」






親父もなんでこんな人を母親を選んだのかが分かんない…!






「えぇー!
今は静奈と話してますけど…」





「そう…!」





こんな奴を母親とは呼ばない…。





金が目的に決まってる…。







「俺は部屋に戻るで失礼します!」





こいつに一々挨拶しないといけないんだよ…。





「待て!勇さん!」




まだ何かあるのかよ…。





「何でしょうか?」





早く話終わらせてほしい…。