「…。」


何で、黙ってるのよ…。









「高塚君〜。
おーい…。」




電話越しのせいなのか、多分…!






赤くなってる…









ーーーーーー





あれから何時か黙ったまま…。





時間だけは過ぎて行く…。





「俺…。」





何時間も黙った後…。





高塚君が喋った人事が〟俺〟





その後は何よ…。







コンコン〜






「美愛ちゃんいつまで話してるの?」




お母さん…!





「わかってる!」






うるさいなぁ〜。





「じゃ、俺切るね!」




「ゴメンね…!」





ガチャ〜





「も、もう…!
お母さん邪魔しないでよ…。」






せっかくもう少し話したかったのに…!






「何を言ってるの…。
お母さんが来なかったら、長電話して…。
誰が払うの?」






はい、はい…。





「で、何か用?」





ホントに…!





「そうだったわ…。
安梨ちゃんが来てるわよ…!」





安梨が?






バタバタ〜





「安梨〜!
どうかしたの?」




安梨が用事もなく家に来るなんて珍しいから…。






「…。」









どうしたんだろぅ〜?







「とにかく上がったら?」






いつもの安梨じゃない…。






ほんまにどうしたんだろう?






ガチャ〜





「その辺に座ってて…!」





一言も喋らない…。






「安梨、本間にどうしたの?」





「美愛〜!
私ね…?」





あ…
安梨?




「私、ずっと黙ってた事があるの?」





黙ってた事…?







「安梨、泣かないでいいよ…。
黙ってた事って何?」






泣いてたらわからないョ






「心次君との事…」





心次君…?







「別荘の日にね…。
美愛が心次君の所に行ったでしょ?」





別荘って…!


静奈ちゃんの別荘の事…?






「…。」




「あの時見ちゃたの?」





「見たって何を?」





あの時、心次君の部屋に行ったけど、誰もいなかった…!




だから、諦めて部屋に戻った…。






「痛いよ…。
美愛!」





「あっ!
ゴメン!」





安梨の腕を掴んでた…!






「静奈と心次君が抱き合ってるのを…。
それに、心次君と静奈…。いつも2人で一緒にいてたんだ…。」






抱き合ってた…?



2人でいてた?






嘘でしょ?







「美愛に言おうと思ってた…。
でも、美愛が心次君と居てる時幸せそうで言えなかった…!」





安梨…!





「安梨のせいじゃないから、泣かないで…。」




「…美愛!」





悪いのは静奈と心次君なんだから…。







「ねぇ、美愛!」





「何?」






「今、こんな事だから、ゆうのはおかしいかも知れないけど会いに行かない?奈多君に…。」






心次君に…?





「話してもらって、スッキリしない?」




「安梨…。」





「私も着いて行くから…。」





そうだよね?



このまま納得いかない…。






「行こう…。
心次君に会いに…。」






私も最後に心次君に会って聞きたい…。





そして、さよならするんだ…!