安梨〜




「おはようございます…!」




「おはよう!」





堀田さん…。








「堀田さん…。
私…!」







断ろうって思ってたのに…。








「諦める気ないって言うたやろ?」






の繰り返しばかり…。









私の話聞いてくれないんだもん…。








「堀田さん!」







だから今日こそはって思ったのに…!






「安梨ちゃん!
大変…!大変!」






女将さん…!








「どうしたの?
慌てて…!」








深刻な顔してる…。








「落ちついて聞いてね…!
勇が勇が帰って来る!」






葉山君が帰ってくる…?








「いつですか?」








「今日の夕方にはこっちに来るみたい…!」






夕方って…。







バター








「安梨ちゃん!
しっかりして安梨ちゃん!」







葉山君…






待って〜。






置いて行かないでよ…!







「うわー…!」





「安梨ちゃん、大丈夫?」





私…。







「私が余計な事ばかり言うたから、ゴメンネ…!」






そっか…。






葉山君が来るってゆうたのを聞いて倒れたんだ…!








「安梨…ちゃ…ん?」






泣かないってキメてたのに…。






「女将さん、俺と2人にさせて貰えないですか?」







涙が止まんないよ…。






苦しいよ…。







「和泉さん!







堀田さんのあたたさがしみって来る…。





それはまるで葉山君に抱きつかれてるみたいに…!