葉山〜



和泉に言い出せない…。





今日こそは和泉に俺の両親に合わせたい…。






特に親父に…。







昔から頑固の親父に和泉が好きだから、秋乃宮とは付き合わないって…。








でも…。








実際目の前にすると…。










「このぬいぐるみ可愛い…。」








やっぱり言えねぇや〜








「ねぇ、可愛いよ〜!」







「取ってやるから、はしゃぐな!」









デートって言うたのはいいけど…。




近くのゲームセンターなんだよ…。






「ほらョ!」







「有難う…。」







まぁ、嬉しそうだしいいか…。









何時間もゲームセンターで遊びすぎて、いつの間にか夜になってた…。








「6時になるとこんなに暗いんだね…。」






「そうだな…。」






今がチャンス…。







「和泉あのさ…?」






「…!」







「明日、夕方から俺の家に来ないか?」













「えっ!」






こいつ、変な誤解してるな…。







「正しくは、俺の父親にあってくれないか?」






「なーんだ。」







あの安心した顔…。








チョー傷つくんだけど…。







「お前、今変な誤解してなかったか?」



思っくそ誤解してたぞ…。






「さぁー?」







とぼけやがって…。





まぁ、いい…。







「で、会ってくれるよな?」





なんで黙る…。






「和泉?」






「それは、恋人のフリをしてくれって事…?」







最初はそうだった…。






「…。」





告白もしてないのに、会えって無理あるか…。






「ここでいいよ!」





後少しで和泉の前なのに…。






「家まで送って行く!」






「いいよ!
少し寄り道したいし…。」






でも…。







「やっぱり送って行く!」




和泉が心配だし…。







俺の粘り勝ち見たい…。







「わかった…。」






諦めた見たいだな…。



しーん!














誰もいない住宅街…。






静か…!







「先の和泉の答えだけどな…。
無理に来いとか恋人のフリしろとか言わない。」








それは和泉…







お前が決めればいいだけだ…。







「…うん!
わかった!」









それだけでかよ…。






「着いたな!」






「そうだね…!」






なんでそんなに淋しそうな顔するんだ…?






「じゃな!」







和泉の顔を見てると、余計に奪いたくなる…。







「待って…。」






和泉…。








「どうした…?」








「私、私ね…!」






この先はなんだよ…。








「彼女の〝フリ〝をやめたいの…!」








和泉…。





「なんでや?」






なんでや…。






確かに〝フリ〝は父親が帰って来た時にしろって言うた…。








でも今はこんなに好きなんだよ…。







「私、好きな人が出来たから…。」






ガーン!






和泉に好きな人…。







「誰だよ…。
それは?和泉!」






俺の知ってる人か?







「痛いよ…!
葉山君…!」






「悪い…。」








力入れすぎた…。








「葉山君…?」







「…。」






なんで俺じゃないんだよ…。




「だからね…。」



俺は…。




お、俺は…。



「和泉!
お前が好きだ〜!」







和泉に抱きついた…。