君に触れたい……。

そこら中に雑草が生い茂り、木の枝が落ちている。


日が射さないせいか、自棄にジメジメしていて気味が悪い。


しかしそれでも、俺は引き返さなかった。


何故かは、自分でも分からない。


それでも、どうしてか行きたかった。


誰も近付かない、その場所へ。


草や枝を踏みながら、俺は池を目指して歩いた。