✳ ✳ ✳ 「あら、鈴君。来てくれたのね」 雪は水面に立ちながら、正確には水面の上に浮きながら、俺を待っていた。 「まぁ、もう習慣化してるからなぁ」 「ふふっ、そうね」 今日も、雪は笑っていた。 可愛らしい笑みを浮かべていた。 しかしその笑みは、何処か不自然に思えた。