「いらっしゃ~い、鈴君! 今降りるから待っててね~」


そう言うと、雪はフワリと枝を離れて、地面に降りてきた。


こういう姿を見ると、雪が幽霊なのだと思い出す。


「よ、雪」


微笑みながら挨拶をすると、雪は、


「ふふ、今日も来てくれたのね。嬉しい」


と言って微笑んだ。