君に触れたい……。

そう雪からメールが送られてきており、俺は、


【全然。いつもの所で待ってるよ】


と短く返し、空を見遣った。


冷気に包まれたこの季節の空は、雲一つないのに白く見える。


そして俺は、そんな空が好きだった。


「はぁ……」


白い息が撒かれる。


雪の補習は冬休み半まで続いたが、お陰で無事進級出来そうだった。