頭が痛い。
痛すぎて頭がわれそうだ。
目をあけるのも嫌になる。
でも、聞こえてくるんだ。
「咲ぃ、起きてくれよぉ」って。
「目、あけろよぉ」って。
男の声がする。
なに男のくせに泣きそうな声だしてんだよ。
仕方ねぇ、目あけてやるよ。
そっと、目をあけてみた。
真っ先に目にうつったのは白い天井。
どこだ?ここ。
壁も真っ白。
だが、あたしの視界にカラフルなものが見える。
なんだ?これ。
よく見ると、それはオレンジ色だった。
これ、頭か?男の頭だ。
男なら仕方ないか?
でも、オレンジとか、、
「ダサすぎんだろ。」
あたしが話すと、その男はいままで下に向けてた顔をバッと勢いよくこっちに向けた。
「咲!!咲が起きた!!?」