ばかって言う君が好き。


「私ね、実は遠距離恋愛2回経験あるの。」
 彼の腕の中、私は落ち着いて話し始めた。

「うん。前、ちょっと言ってたね。」

「両方とも学生のころ。

1回目は高校生になるとき。
中学生の時から付き合ってた幼馴染がいて。
私は地元に進学したんだけど、彼、離れた高校に進学しちゃって。

幼馴染で何もかも知ってるし、3年も付き合ってるから、大丈夫かなって思ってたの。」

「うん。」

「でも、やっぱりうまくいかなくてね。
別れ際すっごい暴言はかれて、終わっちゃった。」

「……。」
 彼は私の頭を優しくなでた。

「その時さ、あれ、この人と付き合った3年間って、なんだったんだろうって思っちゃったんだよね。

悪いところもいっぱい言われて、大好きだった人に言われるんだから、私…もうすっごい傷ついちゃってさ。」
 苦笑交じりの私。

「だけどね、分かってるんだ。

慣れない距離で、自分の知らない彼ができていって、焦っていっぱい連絡とろうとして。
私が悪かったんだ。」
 目から自然とこぼれた涙を、彼はぬぐってくれる。


「それで、その彼と別れた後、当分立ち直れなかったんだけど、大学に入ってまた違う彼に出会って付き合い始めて。

私より2個年上さんで、落ち着いた人で。
別れてからちょっと恋愛信じれなくなってたんだけど、彼のおかげでまた少し信じれるようになって。

でも、また彼の就職を機に遠距離が始まって。

もう笑っちゃうよね。えーまた遠距離かよ!みたいな。」
 くすくす笑いをこぼした。

彼は静かに聞いてくれるだけだった。

「最初は順調にいってたけど、社会人と学生だもん。上手くいかなくなっちゃった。」