「先輩はどうなんですか?」

「んーやっと仕事落ち着いたしね。
まあどうなることやら…。

結婚とか話でないの?」

「今は一緒にいれるだけで幸せなんで、高望みしたらバチ当たりますから。」
 ハハハと笑う私。

「へー…。本当リンリンはまっすぐだね。
俺と飲んでること言った?」

「言いました。彼も今日飲み会らしんで、大丈夫でした。」

「…彼も女の人と?」
 私の反応を楽しむかのようにあおってくる先輩。

「…たぶん複数です。」

「間があるってことは、最近それでもめたり?」

「先輩鋭いですね…。」
 私はビールを飲んだ。

「まあ、リンリンは素直だから、彼に言うかもだけど。
男は本気で妬いてたら言わないからさ。」
 ビールを飲み終えた先輩。

「そうなんですか?」

「そうでしょ。好きとかも言わないしね、やすやすと。
俺もまず最初はまわりくどい言い方するし。」

「……へー。」

「気をつけな。今日もたぶん相当妬いてるはずだしね。」
 ちょっとトイレ。 そう言って席を外す先輩。

その間に私は携帯でトーク画面を確認した。
既読という二文字が、小さくそこに表示されていただけだった。