翌日私はいつもの地獄を抜け、「私の場所」に来ていた。 今頃担任とみんなは私のいない空気の綺麗な教室で授業を受けている頃だろう。 そんな事はどうでもいい。それより大事なものが私にはある。 私は旧図書室の右の一番奥の上から二段目の右端へ向かった。 そこにつくと、目当てのものはあった。 だが、誰も触れていないように見えたそれは私の心を少し沈ませた。 期待をあまりせずその本へ手をかけた。