加奈(……解いたこともないくせに。)

奈加に睨みつけるが笑うのをやめてはくれなかった。

父「おい。……(名前)‼」

いきなり近くで叫ぶので少し驚いた。

加奈「な、何?父さん」
父「お前が、ぼーとしてたんだろ。これだから子供は面倒なんだ。」
母「いつもこいつの面倒見てやってるのは私だから。少しは苦労が分かった?」

くだらない喧嘩がまた始まる。
別にここで愚痴言わなくていいじゃんと密かに思う。
面倒なら放置すればいいのに。
そうでないなら目の前で愚痴を言うのはやめてほしい。
やっと終わったかと思ったらもう時間はだいぶ遅くなっていた。

加奈(……もう寝る時間か……)

お風呂の中で考えていた。人生の事、高校の事、自分の意味。
自分の意味なんてものはない。生きる意味なんてものもない。
それなら死んでもいいじゃない。どうせこんな人生なんだし。
生きたって楽しい事はないのだから。
加奈(……そろそろあがろう。)