ひとこいめぐる。


「じゃあね!」
「また明日!」

はるなと別れて家に着いた。
誰もいない暗い部屋の電気をつけた。
私の両親は共働きだ。
いや、正しくは共働きだった。

玄関からリビングまでの向かって手前を右に曲がると一つの部屋がある。
お父さんの部屋。

優しい笑顔のお父さんの遺影に手を合わせた。
ただいま、お父さん。

私のお父さんはすごく優しかった。
決して裕福じゃなかったけど、お父さんとお母さんと私と3人でいつも笑ってた。
でも四年前急にお父さんがいなくなった。
「今日もお父さん仕事がんばってくるからことのも勉強頑張るんだぞ」
いつもみたいに頭をくしゃってして私の背に合わせて膝をまげて目を合わせてくれる。

「うん!いってらっしゃい」
お父さんが笑った時の目の横にできるしわが大好きだった。