お嬢様 × 御曹司

「お守り買おう!」


と言われ、よくわかっていないけど引っ張られるまま付いてきた私。


どんなお守りがあるのかな?


ここ数年、初詣なんてきていないから、まるっきりわからない。


「学問・恋愛・交通安全…俺たちに関係あるのはそれくらいかな?」


「たけくんは何買うの?」


「え?うーんとね、兄上から頼まれた恋愛のお守りと、母上から頼まれた交通安全のお守り。俺はどうしようかなぁ…」


なるほど、お使い感覚で頼まれてるんだ。


ん?


あれ?そういえば朝兄さんがなんか言ってたような…。


ーーーー「あ、そうだ。恋愛のお守り買ってきて。俺初詣行かないから。」


あーあ、そうだったわ。


私が家を出る直前に言ってた。


なんだ、私もお使い頼まれてるじゃん。


タックもうクソ兄貴!


「私も、兄さんにお守り買ってくるように頼まれたよ。」


「誠様に?なんの?」


「恋愛。」


「えっ」と驚いたたけくんの反応を見て私は首をかしげる。


あれ、これ言ってよかったのかな?


なんか、兄さんにわるいことしたかも?


そう思っていたんだけど、朝の兄さんの仕打ちを思い出して、その考えは180度変わった。


…朝から人の下着姿見る兄さんなんて知ったことか!


世間的に変態だと思われるがいい!


「聖夜、順番きたよ。」


そんな私の態度とは裏腹に、たけくんは笑顔で私の手をひくのでした。