「え?土曜日?」


私は今、久々に学校にいる。


つまりは夏休みが明けた次の週くらいの日だ。


ある男の子から遊園地に誘われた。


ムードメーカーのような男の子で、友達のいない私にもよく話しかけてくれるいい人だ。


「できれば…でいいんだけど。ほら、他の女子もくるし、よかったら…」


「…」


さあ、どうする聖夜!


学校で友達を作るなら、最大の機会じゃない?


女の子も来るみたいだし…うん。


たまにはゆうちゃん以外との友好関係を気づくのも悪くないかな?


というか最大のチャーーーンス!


「だから、その…」


「いいよ。」


「え?」


「だから、遊園地行こっ?」


頭を下げていた彼の顔の高さに合わせて顔を下げる。


私は新しい冒険に出るかのような楽しさが胸を駆け巡り、笑顔になった。




それが、これから始まる波乱万丈な事件の発端だとも知らずに。