お嬢様 × 御曹司

その日の夕方。


私たちは野菜取りに夢中になりすぎて転んでしまい、全身泥だらけになったのでお風呂に入ることになった。


先行が女子チームだったため、服を着て髪を乾かしながら男子チームを呼びに行く。


ふすまを開けて声をかける。


さっき臼井さんと聖には立ったから、中にいるのはたけくんだけだ。


「たけくん、お風呂。次は男子のみなさ…」


「ぁ。」


ふすまを開けて部屋の中に目をやると、ドロドロになった服を脱いでいるたけくんのすがたが。


じょ、上半身裸だし!


慌てて右回れ右をして後ろを向く。


高鳴る心臓を抑えながらなんとか声をだす。


「ご、ごごごごごめん!」


うぅ、恥ずかしすぎて顔暑くて死にそう!


「い、いゃ…」


たけくんも気まずそうな声。


…うん、腹筋割れてた。


ってどこ見てんのよ私!


やばい、たけくんに変態だと思われちゃう!


「た、たけくん、ほんとごめん////////」


たけくんの足音が近づいてくる。


私は顔が暑すぎてうつむいていた。


すると、たけくんの手が私の頭を撫でた。


「気にしないで。俺は大丈夫だから。」


その言葉で今以上に真っ赤になった。