お嬢様 × 御曹司

一通り食べ終わると、お腹いっぱい。


もうすぐ花火が始まる時間だ。


「さっき話してた場所に先に行ってて。飲み物買ってから行くから。」


さっき話してた場所というのは、桜野河川敷の近くにある桜公園の丘。


そこから見るのがいい。と武蔵さんに教わってきたらしい。


私もこの人ごみの中ゆっくり花火が見れないなぁと残念に思っていたので、ありがたい申し出だった。


「聖夜は飲み物何がいい?コンビニで買ってくるけど。欲しいもの他にあったら言って。」


「うーん…ミルクティーと、チョコレート。」


「了解!すぐ行くから。」


そう言ってずっと繋いでた手を離して、私の頭に顔を近づけたと思うと…


-チュ


「ナンパされんなよ。」


「////////」


お、おデコにキスされた。


私は頷くのが精一杯で、走っていく彼に手を振る。


おでこだけどキスは初めてだ。


やばい、嬉しい。


この場合のやばいは顔が熱くなるってことで。


私はたけくんの言っていた場所に向かいながら、心を落ち着かせた。


「あ。」