「弱虫。怖いだけだろ?今の関係が壊れるのが。モタモタしてっと、爽にとられんぞ」
そう言うとユウ兄は部室から出ていった。

「………んなこと俺が一番よくわかってるつぅの」
壊れるのが怖い。
俺が言ったら花音が離れていきそうで怖い。
素直になれない俺はいつも意地悪なことしか言えなくて、花音が好きになったのは俺とは正反対な性格をした爽だった。