届いて欲しい。

無言の中、屯所へ帰った。

蒼空が初めての巡回だから、と幹部らが
玄関で迎えてくれた。

後ろには幹部のみならず、隊士達や
炊事場の彼女たち、一緒にこちらへやってきた
7人が立っていた。
きっと7人は土方が連れてきたのだろう。



「おかえり。蒼空くん。」


足を中に入れた瞬間近藤の声が
頭の上から降ってくる。
地面を見て頭を下げて歩いていた蒼空は
ついその声が嬉しくて顔を上げる。


明かりに照らされた蒼空の姿に
華達が息を呑むのがわかる。


そんなもの気にせず蒼空は微笑む。

安堵の笑みだった。

「ただ今帰りました。」

そんな蒼空の数歩前に立つ総司を土方が
鋭い視線で射抜いていた。


「としさん、総司が悪いんじゃない。
私が自分で望んだ事だから。
だから「わかってる。お前は早く着替えろ。」」



一度瞼を閉じて蒼空へ柔らかな視線を
向ける土方。

はい。と返事をして上がろうとしたが、
上がれなかった。

持ち上げた足が床につく前に
蒼空の意識が途切れた。