紘side


「ただいまー。」


あれ?誰も居ねぇのか??


リビングは真っ暗で人の気配がしない。


ガチャ


『あ……紘にぃ。』


俺の後に朱音が入って来た。


「朱音!「一人で帰んな」って言っただろ!?
どんだけ心配したと思ってる!」


『大袈裟だな〜。
道も覚えたから大丈夫だよ?』


前は俺にベッタリだったのに
最近は単独行動が多くなった気がする。


「……ハァ…ん?腕、どうしたんだ??」


『え?さぁ……気付かなかった。』


「消毒しとくか。
女に傷が残ったら駄目だからな!」


朱音、この時からお前は
もう……力をつけていたんだな。


俺は安心しきって何も見えてなかった。


紘sideEND