『今回は随分と大きい会場を
用意しましたね。』
「ふふ…私の晴れ舞台には相応しいですから。」
ゾクッ…
女は時に男を怯(ひる)ませる。
「李樹様…私は貴方を絶対に手に入れますわ。
例え、どんな手を使ってでも。」
ガッ!
『なッ!?』
いきなり現れたスーツを纏った男に
眼鏡を奪われた。
「ご無礼をお許し下さいませ。
これも…お互いの家の更なる繁栄の為。」
そう言った女の皮を脱いだ彼女の顔は
魔性に笑う魔女そのものだった。
『…眼鏡を奪われるとは私も鈍りましたね。』
ボヤける視界が更に苛立ちを煽った。



