〈おー!やっと出たな!!〉


「いえ、お茶の渋さを体感していたんで…。
そっちは随分賑やかそうですね?」


電話越しに楽しそうな声が聞こえる。


〈まぁーな。
どこもかしこも色恋で夢中でさ。〉


「それで、俺にもしろと?(笑)」


〈それで電話しねぇーよ!
実はな少し頼みたい事が出来てな。〉


頼みたい事…?


「はい、なんですか?」


〈単刀直入に言えばだな。
法律をチョチョイと変えて欲しい。〉


………………………はい?


「ほ、法律を変える…?
えっと…それはどこをどう変えろと??」


混乱する頭をなんとかフル回転にして理由を聞く。


〈ほら、従兄妹って結婚出来ねぇーだろ?
そこを出来る様にして欲しい訳だ。

瑠輝と蒼空を婚約者にする為にな!!〉


まさかの無理難題を突き付けられ、
電話に出た事を後悔した。