震える私を他所に皆は次々と
どの割り箸にするか決めていく。


え?え?もうする事確定なの!?


「朱音、早く(笑)」


『うぅ〜…わざとでしょ!!』


笑いを堪えてるつもりらしいけど、
全然堪えられてないから!
直ちゃんの意地悪ぅ!!


「同じ番号だったら良いね。」


『類にしがみついてる間に終わって欲しい!』


「どれにするか決めたか…ってあれ?
一本多いな。」


見ると誰も掴んでいない割り箸が一本。


「間違えて多く作ったんじゃないですか?」


李樹が余った割り箸を隅に避ける。


「んー?
人数分ピッタシに作ったつもりだけどなぁ。
まぁ、それは良いとして抜くぞ!

せーの!!」


バッ!


直ちゃんの掛け声で一斉に引き抜いた。


『…嘘でしょ。』


私の手には先が赤く塗られた割り箸が
握られていた。