私のクラスはクラス替えが無いから、新しいクラスの場所だけ確認して教室へ向かう。



外では生徒達が掲示されているクラス表を見ながら一喜一憂している。




楽しそうだな。
私も中学生の頃はあんな感じだったかな。



「優衣ーー!」


ドタドタと足音を立てて駆けてくる男の子、



「光輝。もう、どうしたの?」


「いや、俺らのクラスだけ紙貼ってなくね?」


真剣な顔で問いかける光輝。


「あのさ、私達のクラスはクラス替えないんだよ。って、去年も同じ会話した気がする」


その言葉に、光輝は目をパチパチさせる。

そして、目を思いっきり見開く。


「ええ、俺、今日のクラス替え楽しみにしてきたのに」



わざとらしく項垂れている。


いや、入学した時からわかってることだと思うんだけど。


だけど、すぐにこっちを向いて笑顔を向ける。


「てことは、優衣と同じクラスじゃん!それならいっか!」



ストレートすぎだよ。


「優衣、耳まで真っ赤!かーわい」



その言葉にもっと顔が熱くなるのを感じる。



「こ、光輝うるさい!そんなこと言っても何も出ないから!」