先生の彼女です。2nd

「…彩花」



疲れて眠っちゃったみたい





「咲」


彩花にタオルケットを掛けてから咲の方を向く




「あんま真に受けるなよ。
彩花も悪気があるわけじゃない。

疲れてるんだよ。」




「…彩花の……彩花の左手首…」




タオルケットに隠れている手首をそっと出す




「ッ…」



咲にもあるこの傷



「切ったんだね…私のせいで」




泣きもしないし怒りもしない咲の表情は何を考えているのかつかめなかった






「……翔琉…私…母親失格だね」





俯いた咲を抱きしめた



「…失格じゃないよ。立派なお母さん」


「失格だよ。だって彩花のことこんなに傷つけた」




「それは咲のせいじゃない。」


「…私のせいだよ」