「咲」


「……あ、翔琉…おかえり」



目を開けると翔琉がうつった




「ただいま」




「あ、ごめ…ご飯作ってない…」




「大丈夫。何か買ってくるよ」




「うん…ケホッ」




「それより大丈夫か?顔色悪いけど」





「大丈夫…ちょっと疲れただけだから」






体を起こそうとするとヒョイっと抱えられた





「無理すんなって。寝てな」



「ほんとに大丈夫…」






私の声が聞こえてないみたいに、翔琉はそのまま私を寝室のベッドに寝かせた






「頑張りすぎんなよ。明日も彩花見てもらわなきゃいけないから、今日は無理しないで寝て」




「でも、翔琉だって疲れてる」




「俺は平気だから。仮眠取れてるし」




「でも…」



「はい、おやすみ」




「…おやすみ」






半ば強制的に私は目をつむった