しばらくしてドアを叩く音が消え、インターホンが鳴った。 浩人の声が聞こえないように布団をかぶっていた私は、恐る恐るインターホンの画面を見た。 そこに浩人の姿はなく、藤沢が映っている。 ドアを開けて藤沢の顔を見ると、安心からか涙が溢れてしまった。 そんな私を大事そうに優しく抱きしめる藤沢に浩人との差を感じて、弱っていた心が恋を勘違いした。