「言うって!もう、紅ちゃんまでそうやっていじめるの…」
逃げられないとわかった小雪ちゃんは渋々口を開いた。
「大地があの事件のとき話を聞いてくれた後ぐらいからだよ、その時はただの優しい同期だと思ってたけど、気も合うし段々好きになっていったんだよー、もう。」
照れ隠しだろうけど、ちょっと不貞腐れ気味に、打ち明けた小雪ちゃんの本音に瀬野君は「感動っ!」と小雪ちゃんに駆け寄って抱きついた。
「それじゃあ、あの先輩が居なくてあの事件が起こってなかったら小雪と俺はこうはならなかったわけだ!初めてあの先輩に感謝の気持ちを持ったかもしれない!!」
うわー嬉しい、と本当に嬉しそうに瀬野君は自分のデスクに戻っていく。
小雪ちゃんもまだうっすら桃色に色づいた頬を手で扇ぎながらイスに座る。
昨日の噂も何故かもう落ち着いていた。
そして、それとは別に社内全体が浮足立っているのはまた新たな噂が広まったからだ。
その噂……
「企画部に入ると恋愛が成就する」
End

