恋なんてするわけがないっ‼







「……やっぱり俺……父親になる資格ない。」









そんな櫻井さんの声が聞こえた。


たいして大きくもない、寧ろ隣にいたって聞き逃してしまいそうな微かな声だ。


悩んでいることがわかる、絞り出した掠れたそれ。





「どうしてもそう言うの?」




悲しげな女性の声がした。