「それで…、いや……話はやめだ。戻るぞ。」 話しかけて止めた櫻井さんは腕時計を見る。 「昼休み終わるまであと二分もないぞ。」 そう言って喫煙ルームを出て行く櫻井さんを追いかけた。 途中まで話しかけたのに?やめるの?、と心から声が漏れ出したのだろうか。 櫻井さんが立ち止まってこちらに振り返った。 「今日は金曜だし、仕事が終わったら飲みに行かねぇ?」